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インドという国の特徴:なぜ、インドは周辺国を侵略しますか?

インドについて、日本ではよいイメージしかないかもしれません。但し、インドは殆どの周辺国と領土の紛争があり、長年で、戦争をやっていて、直接戦争をしなくても、常に周辺国の領土を蚕食しています。この中、一番大きな成果といえば、1975年、シッキム王国を滅びて、そのままインドに編入したことでしょう。

何故、インドは周辺国を侵略しますか?

1.根本的な要因の一つは、帝国主義の仕業です。
植民地から撤退した際に、敢えて、曖昧な所を残して、社会問題、隣国と紛争の種を埋めたのです。パキスタンは勿論、ネパール、バングラデシュ、中国との領土紛争のもとは全てです。因みに、日本の尖閣諸島も、米の敢えて残した日中紛争の種です。
イギリスはインドという植民地を撤退した時、傀儡政権がなくなるが、利権を維持したいので、コントロールし続きたい訳です。上記のような紛争の種を埋め、自然に発展を牽制できるし、植民地時代に残した、元勢力と簡単に切り離すことが難しくなります。

2.インドの現状

インドは古くからある文明ですが、「インド」という国は、イギリス植民地まではありません。
この点は中国や、日本と根本的に違う所です。中国の歴史の中、統一が主軸で、日本も、天下統一の考え方が基本です。曽て、全国を統一した政権もあるし、ある程度強力な制覇があれば、自然にまとまって、1つの国になります。

インドも大陸文明なのに、中国や、日本のような当たり前ほどの「統一」の考え方がありません。
ようは、イギリスの植民地支配がなければ、全国で通じる言葉さえもありません。インド全土では、1000種類以上の言葉があり、1枚の通貨では、17ヶ国語が必要なわけです。何もしなければ、インドという国は自然にバラバラになります。

但し、言葉以外に、庶民を団結させるツールがあります、宗教です。言葉が通じなくても考え方が通じるので…?
宗教を活かせる場合、別の問題として、異なる宗教はどうする?団結という所か、矛盾な内容によって、別の紛争に繋がります。例えば、インド教主体の本土とムスリムのパキスタン、元々同じ国ですが、宗教の理由で、分裂して、常に戦争状態です。
仏教徒の多い東北は分裂してないが、長年の民族浄化で、反乱が起こっています。現地では、武器を持つ組織もあります。日本では一番聞くのは、中国のチベットや、ウイグルの弾圧ですが、実は、中国の場合、CIA等の支援がなければ、反乱がないが、インドの場合、外国の支援がなくても、長年の苦戦は継続していて、日本人の想像より凄い状況です。

3.インド皇民を団結するには外部との戦争が必要

何もしなければ、インドがバラバラになりますので、望ましい状態ではない。言葉、宗教を超えて、国民を団結するのにどうすればよいか?共通した危機感を持たせることです。
共通の敵を作って、紛争を興せば、インドは統一に繋がりやすいわけです。
中印戦争、印パ戦争等、長年で、周辺国と戦争する事で、国民は共通した危機感を持つようにして、今の統一したインドはできました。

このやり方は珍しくなく、民主制度の下では、良くあるやり方です。日本でも国内の世論を団結させる時、中国と話し合って、尖閣諸島で話題を作ればよい。恐らく、新型コロナの一番大変な時期では、中国公船は毎日、尖閣諸島で話題を作る理由の一つかと思います。

但し、ここで1つ注目して欲しい事が、
ここで興した戦争について、勝負がさほど重要ではなく、共通な敵を作ることによって、国民を団結し、分裂、政権に不利につながる世論を減らすことだ。
場合によって、負けたほうが、効果がよいかもしれません。

まとめ

日本のマスコミではあまり伝わらないインドの特徴を簡単に紹介しました。
但し、インドは日本と根本的に違う所が、主権のある国です。全てのやることは、自国の利益最優先で行っているはずです。隣国との紛争は暫く続くでしょうが、中国勢の台頭によって、南アジア諸国は新たなバランスをとれるようになり、将来は、インドを含めて、平和の道へ進むのではないかと思います。

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