中国の CPTPP 加入申請の意味とは❓そして、台湾の申請で、中国の加入を加速させる。

中国のCPTPP(環太平洋パートナーシップ協定)加入申請とは、
一言にまとめると、米国の脱中国戦略を潰すことです。もうちょっと掘下げると、日本叩きであること。
CPTPP加入が難しいと思われる人多いでしょうが、中国のいつものやり方でいえば、9割確定と断言します。

歴史から、見るCPTPP(TPP)

中米貿易戦争の米国のように、曽て、経済の窮境に直面すると、自国経済を守るといって、保護主義が台頭し、貿易を打撃します。関税を引き上げるなど、輸入のハードルを設ける策は、選挙、一時的に一部の産業によいが、結局、発展できない悪循環に陥ります。
失敗を経験した各国は、自由貿易の重要性を理解でき、保護⇒GATT⇒WTOまで発展してきた歴史があります。

中国はWTOに参加して、驚くほどの勢いで急成長を遂げた事を受け、米国は中国の発展を牽制するために、WTOと別にTPPを築きました。

TPPは急成長の中国はアメリカ大陸など、新たな市場への進出を前提に、中国市場の利益を最大化を図った戦略でした。中国は米国の陰謀を看破し、一帯一路構想を上げ、環太平洋のTPPを離れました。
(※こちらの詳しい内容について、「一帯一路の戦略を理解するーー海上編」シリーズをご覧ください。)

中国は離れてしまうと、TPPを維持するために、米国はTPP諸国から、大量に輸入しなくてはならず、予想と離れすぎて真っ赤の状態でした。当初、TPPを謳ったヒラリー氏も、2016以降、言及しなくなったようだ。
トランプ時代の2017年に至って、米国は離脱しました。今は、日本主導の比較的に小さな規模な貿易協定になってます。

今更、中国のCPTPP申請の狙いとは

  1. 米国からの包囲網から脱出です。
    米国の包囲網とは、実には保護主義の産物である。CPTPPに入れば、例えば、政治、安全云々、根拠なしにHUAWEI等、中国企業勝手にを規制する事ができなくなります。
  2. 中国のサービス業の輸出です。
    これから、5G以降の時代はAI時代になります。
    ビッグデータで勝負するAIは、中国と匹敵する国がありません。中国のAIを世界へ展開する狙いがあるでしょう。
  3. 製造業のレベルアップの一環として、多様化とした生産拠点、世界の工場の座を固める
    テスラを例にしますと、米国工場で生産した車は排ガス基準の高い中国、欧州へ売れません。
    替りに、中国で生産した中国基準の車は欧州でも売れます。あえて米国で、基準高い車生産する必要なく、高いコスパで商品の製造は可能になる。
  4. 世界経済の主導権の握る
    「日本製」だけではブランドのような時代ですが、CPTPPに加入する事で、中国製も日本製並みの品質、認知度が高まるでしょう。アジアだけではなく、日本製、日本の重要度のレベルが下がります。
    米国も中国を弾圧し難くなり、世界経済の主導権を握るようになるでしょう。
  5. 豪州に対話の機会を与える
    豪州は一帯一路の契約を破り、中国企業への制裁を受け、ワイン等の農産品から、炭まであらゆる商品、豪州⇒中国の輸出も影響ができて、経済の窮境に向いてる結果、豪州は中国との対話を強く求めている。
    CPTPPの申請で、日本から予想内の反対の声を出したが、豪州は意外と、反対と言いません。
    中国はCPTPPのフレームの下、豪州との対話を求めてる。一方的に豪州から輸出ではなく、中国企業の利益も確保しなければならない。豪州はCPTTPまで破る事がないでしょうとの推測です。
    アングロサクソンの謳う契約精神を守れという事です。
  6. 日本の過ちを待つ?
    筆者はこの文書を書いてる間、麻生さんの愚かな発言だけではなく、台湾のCPTPP申請もありました。
    日本マスコミ、政客の動きから、日本は裏側に押してると言ってよいでしょう。

まとめると、中国の本当のターゲットは日本である

緊迫がないのに、何故、中国はCPTPPを加入しようとするか?
まず、1つは日本の孤立である
引続き、中国の加入に対して、各国の態度は既に明らかである。

  • 反対:日本
  • 検討:メキシコ、豪州等
  • ほぼ賛成?:日本より世界一市場規模の中国と貿易したい東南アジア等

メキシコの反応は理性である。米国はメキシコの第一貿易相手、地理上も近い。反対と言わなければ、すぐに態度を明確しない事も、賛成に近いである。
豪州は中国と貿易戦争中であるから、反対と言わない事が、賛成に等しく、中国との対話を求めてるわけだ。
検討中の両国とも、中国対応次第ですが、他の国要素を含めると、やっぱり変動の要因がある。

シンガポール、マレーシア等、東南アジア諸国の最大貿易相手は中国であり、基本賛成であるでしょう。
もし、日本と一緒に反対するとしたら、損失を補填できるか?勿論、あり得ません。

CPTPPは既に3つのグループに分けられて、中々結論の出ない混乱な状態に陥ったようだ。

台湾の加入で、中国の加入を加速させる

台湾のCPTPP加入とは、経済と別に、1つの中国という、世界各国は中国と外交関係を結ぶ大前提、中国の主権に関わる問題を前提として持ってくるわけです。
日本は勝手に約束を破って、中国を挑発する事に熱中してるが、メキシコ等、検討中の殆どの各国は、中国と対抗するつもりないのに、いきなり巻き込まれる事を避けざるを得ない。どうしても日本の機嫌を損ねるので、反対側の中国の方によるでしょう。日中両方と対抗する必要がないからです。

元々、まとまらない混乱な状態のはずだったが、日本の主導した台湾加入で、日本以外の皆は中国の賛成は加速するでしょう。
台湾について、軍事は勿論、政治、経済、全て存在感の薄いものであるので、各国によってどうでもよいである。蔡英文政権は、CPTPP加入で、支持層の農民の安心を買う、心理、マスコミ上の対策となる以外、実質的になにもない。

最悪のケース

中国のCPTPP加入は、全てのメンバーの同意が必要な訳です。
最悪なケース、最終的に、中国はメキシコ、豪州まで1つ1つ説得して、日本だけ反対な状況になります。
この場合、中国はCPTPPをやめ、別の〇〇協定を立ち上げ、日本を孤立させればよいでしょう。

但し、私のいつもの言った通り、今の日本武士道精神は腰抜け精神であり、最後まで戦いません。
今回も意外することなく、叩かれて、十分痛みを味わえば、その内、大人しく臣服するでしょう。

中国は日本のような民主国家と異なる点は、世襲制によって、アホや凡人でもTOPに立つ国ではありません。
CPTPP申請と出す前、利害を十分図った上の言動である。
中国のいつものやり方で見ると、中国のCPTPP加入は、9割ほど、ほぼ成功になるかと思います。

虎ノ門ニュースの評論を補足します。

こちらの内容と併せて、以下のポイントを押さえながら、確認して頂ければと思います。
1.世界中、95%以上の国は資本主義、民主主義国家ですから、イデオロギーで共通認識をとれるならば、世の中はそんなに紛争がありません。
2.政治は重要だけど、経済協定で、民主主義と社会主義を選ぶのがアホです。それで中国を孤立できるならば、TOP2のGDPになりません。もし、この知識人たちは日本政治を主導するならば、逆に、日本が世界に孤立されるでしょう。

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